ジャクソン・インターナショナル・バレエ・コンペティションの決戦出場ダンサーレポート USA IBC

  • 2014.06.28 Saturday
  • 07:58
6月10日に集まったダンサーたち。
4年間かけて準備してくれたIBCスタッフたち。
全ての皆さん有難うございました!!お疲れ様でした!!
私のピアニストとしての仕事、そしてフキのコーチとしての役目も終わり!!!


まず一言!
このコンクールは本当に素晴らしいです!!
4年前から色んなダンサーに言ってきましたが、出られるなら出たほうがいい!!
こんなに親切で行き届いたコンクールは絶対他にはありません。
人々はみな良くしてくれ、ホストファミリーが出場者全員について、出演日にはお花をくれたり、寒いと言ったらブランケットを届けてくれたり。
そして空港の送迎から滞在中の食事、滞在費、レッスン費用、すべてコンクールが負担。
しかも決戦に行けば1000ドルの旅費が全員に支払われます。
人々がこんなに団結して開催しているコンクール、こんなに有意義なコンクールはどこにもないと思います。


次回、2018年に出場できる人は是非チャレンジしてくださいね!!



さて、受賞者が発表され、私の予想はおおよそ当たっていました。
取るだろうな、と思った人は殆ど入りました。

ジュニアの女子、永田みずほさんが受賞しなかったのはとても残念。
彼女の予選のコッペリアも決戦の海賊のパドドゥもとても良かったのです。
彼女が受賞しなかったのは私も悔しさが残ります。
シニア男子の藤島光太も素晴らしいダンサーでした。
ジャンプも回転も基本もよくできていますし、コンテンポラリーの動きも素晴らしかった。
しかしシニアの金メダリストの次に出場し二つの演目が全く同じ演目だったのが少しは不利だったのかもしれません。
みんなが期待したアラン・ベル君は15歳。
ドキュメンタリー映画、ファースト・ポディションに出て以来注目を集めているアイドル的ダンサー。
背がとっても伸びていて、というより足がグンと伸びていて、顔が小さくスタイルが目を引きます。
すごく綺麗なトレーニングを受けていて踊りの将来性はとてもありました。
でもまだ細くて弱い、筋力や体力がまだ少なそうです。
受賞はしなかったけど、ABTスタジオカンパニーが決まっていますから、あの体系で15歳でこの技術ならこのままABTに入ることはほぼ確定だと思います。


Men's Senior Gold Medalist -
Jeong Hansol, Republic of Korea
彼の踊りはジャンプが誰よりも高くて軽く、回転もばっちり決まって、しかも動きが俊敏。
床の状態や緊張からかバランスを崩す男性が多い中、彼は問題なし。見ていて爽快。
コンテンポラリーがとてもコミカルなコンセプトでお客から爆笑を誘ってジャジーな踊りが出来ることも見せました。


 
Women's Senior Gold Medalist -
Shiori Kase, Japan
正直言います。加瀬さんは一位だと思っていました。
加瀬さんのコーチとは滞在中なんどもお話しして、色々なお話を聞きました。
彼女は本当に素晴らしいダンサーです。
何がどうってすべてが出来ていて、どこを取っても素晴らしいんです。
それにバレエをよくわかっている指導者たち、そしてバレエを知らないジャクソンの一般のお客さんたちからも、全員からパーフェクトだ!!と賞賛されていました。
これは凄い事だと思います。イングリッシュナショナルバレエのプリンシパルになることは間違いないでしょう。

 

Men's Senior Silver Medalist -
Byul Yun, Republic of Korea
彼は長身で大柄なダンサーでアクティオンのダイナミックな踊りと力強さが印象に残っています。
でもシルバーメダルはちょっと驚いた気もします。 

Women's Senior Silver Medalist -
Irina Sapozhnikova, Russia
2002年に金メダルをとったジョセフ・フィリップスとパドドゥを踊った彼女。
ロシア人ですが踊り方は真っ直ぐな感じで上体を大きく使うワガノワでもボリショイでもない風に思いました。
プロですから安定はしていますし、ラインも美しかったです。
私はもう少し表情が豊かなダンサーに惹かれます。

Tamako Miyazaki, Japan
たま子さんは4年前から知っているのでたま子ちゃんと呼びますが、素晴らしい成長でした。
4年前にここジャクソンで知り合い、4年前は第一ラウンドで落ちて今回はリベンジのために挑んできたそう。
それはそれは見事なリベンジでした!彼女がしてきた4年の努力の結果が報われた最高のドリームストーリーです。
踊りからも彼女からも元気貰いました。
彼女の表情、表現には惹きつけられるものがあります。お客を魅了するのです。
そして芯の強さ!!相当なコアマッスルでしょう。


Men's Senior Bronze Medalist -  
Aaron Smyth, Australia
彼も4年前に出場し、パートナーはシルバーメダルを受賞していました。
爽やかで見せるところをしっかり見せ、メリハリのあるダンサー。
とくにパートナリングが賞賛をうけていました。
そしてコンテンポラリーでは素晴らしい体の動きを見せました。

Ivan Duarte, Brazil
彼はとても小柄なのでバレエ団を探すのが難しいかもしれませんが、技術は抜群にあります。
回る、飛ぶ、その回る速さの速い事。
コンテンポラリーでは少年のような踊りで1989年の熊川哲也のローザンヌ国際バレエコンクールのコンテンポラリーを思い出しました。
 

Women's Senior Bronze Medalist
Ga-Yeon Jung, Republic of Korea
彼女は海賊のパ・ド・ドゥを踊りました。ガムザッティと同じバリエーションを踊りましたが、ジャンプの足が220度くらい開き、しかも疲れていない。ロシアンメソッドのトレーニングだと思いますが、ターンアウトや足のエクステンションが目を引きました。
 

Junior Division Medalists are:    
Men's Junior Gold Medalist -
Taiyu He, Peoples Republic of China
彼は完璧でした。みんな話題にしていました。
つま先が綺麗。
ジャンプが綺麗。
五番が綺麗。飛んだら必ずポディションにビシっと入ります。
体が柔らかい。
そして確実に音にあっています。
彼の受賞は明らかでした。


Women's Junior Gold Medalist -
Gisele Bethea, USA
彼女はバレエの為に生まれてきたのでしょう。
足の甲が彼女もアレッサンドラ・フェリのよう。
美しいの一言。
そして長い脚がどこまで伸びるのだろうかと思うところまで上がります。
表情は柔らかく妖精のよう。きっと彼女は本当にエンジェルです。
コンテンポラリーも彼女の良さが大いに出る作品で素敵でした。
受賞は当然です。


Men's Junior Silver Medalist -
Jinsol Eum, Republic of Korea
彼が出てくると同じバリエーションを踊った人との違いが目に焼き付くような印象でした。
素晴らしく軽やかで体の動きは自由自在。
遊んでいるかのようにすべてのテクニックをやってのけるスゴイダンサーでした。
 

Women's Junior Silver Medalist -
Mackenzie Richter, USA
彼女も予選から目を引きました。
予選のフロリナ王女のバリエーションの美しさが目に焼き付いています。
彼女の第2ラウンドの課題曲のコンテンポラリーは同じ作品を踊ったジュニア女子の中で彼女だけが唯一自分のテイストを入れ本人の解釈の表現を加えて踊ったように見えましたが、それがとても良く思いました。周りの人も皆彼女の踊り方が一番良かったと賞賛しました。
決戦でのグラン・パ・クラシックもとても良かったです。
受賞するだろうと思いました。 


Men's Junior Bronze Medalist -
Gustavo Carvalho, Brazil
彼はジュニアなのにパートナリングに優れていて、基本もとてもしっかりできていて、既に素晴らしいダンサーでした。どこか優しい表情もとても印象に残っています。
 

Women's Junior Bronze Medalist -
Yasmin Lomondo, Brazil
彼女は同じ銅メダルをとったブラジルの男の子とパートナーでした
彼女も素晴らしいダンサー。二人ともジュニアなのにとても完成度が高く安定した踊りでした。

 
Paulina Guraieb Abella, Mexico
もう一人の3位の彼女は少し大柄でまだジュニアでこの体格だとあと数年でもっと大きくならないか余計な心配をしましたが、ポールドブラや顔の使い方のしなやかさと繋がりの美しさはシニアのダンサーにも勝るものがありました。素晴らしい演技だったのですが、最後の最後のポーズの瞬間に滑って派手に転んでしまって心臓が止まりそうになりましたがアクシデント的な失敗だったので審査に響かなかったのですね。

 

Jury Award of Encouragement Female-
Romina Contreras, Chile
チリの出場者の彼女は私のお気に入りでした。
第一ラウンドのフロリナのパドドゥ、とても美しかった。
しかし第3ラウンドのグラン・パ・クラシックのパドドゥは彼女にはまだ早かったと思います。
アダジオで体力を奪われてしまい、バリエーションではヨロヨロしてしまい、足の筋肉が震えていました。コーダも体力と筋力が回復せず、とてもいいダンサーなのにこの踊りを決戦に持ってきたことが私はコーチとして悔やまれます。
せっかくここまで来たのに。でもとてもいいダンサーですから彼女は将来は心配ないと思います
きっとどこかで活躍すると思います。

 
Robert Joffrey Award -
Daniel Alejandro McCormick-Quintero, Mexico

私の姉も2002年にこの賞を受賞しました。
ジュニアの男子はなぜかニコニコ笑いすぎで役柄に合っていなかったり、逆に表情が無さ過ぎて固く見えるダンサーもいましたが、彼はすごく大人びた立ち振る舞いで、もちろん踊りも良かったのですが、どこかその表情や振る舞いがとても素敵でいいなと目を付けていました。
決戦ではグラグラしてしまったり少し失敗があったので、メダルは無くなったかと残念に思いました。
するとやはり特別賞を受賞したので適格だと思いました。
ちなみに彼はコーチもなしで一人でコンクールに参加してきたのですが、決戦まで残ったことを知った母親がサプライズで駆けつけた!という素敵なエピソードつきです。
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